ぷう吉
・プロフィール
ぷう吉
香川県出身。かつては物理学者を目指していた。鬱な研究生活の反動からギターにのめり込み、中川イサトギターセミナーでソロギターの魅力を知る。
2008年 ソロギターの登竜門的コンテスト、フィンガーピッキングデイに参加。大阪大会最優秀賞。全国本選 準優勝。優秀賞とオリジナルアレンジ賞に輝く。
2010年1stアルバム、ギターガールの冒険 発表、全国ツアーを開始する。
2012年、アコースティックギターブック(シンコー・ミュージック社刊)によるネクストジェネレーションギタリスト国内編15人のうちの一人に選出され、これからの活躍がますます期待される。
ぷう吉オフィシャルサイト
・ラインシステム(ピックアップ、エフェクター、その他)
ピックアップ:PASコンタクト と Sunrise S2
プリアンプ:Impress(ぷう吉エディション)
リバーブ:Eventide Eclipse
・音作り
僕のギター(Jack Spira JS-P1)には PASコンタクト と SUNRISE S-2 というマグネットタイプのピックアップの二つが装着されています。各ピックアップからの信号はそのままステレオケーブルによってデュアル出力され、Tidemark のプリアンプ Impress(ぷう吉エディション)に運ばれます。Impress では各チャンネルに独立した音質調整を施せるんですが、その後でミックスし、1つの信号としてモノアウトします。以降は Eventide Eclipse でステレオエフェクト(主にリバーブ)をかけて、再びステレオ信号としてPA卓に送られます。卓までが近ければそのままフォンアウトしますが、キャノンで送らないとだめな場合はM-FactoryのパッシブDIを使っています。
以上のシステムは大まかに分類すると、デュアルシステムと呼ばれるもので、ソロギター業界は定番となっています。ここでどう自分の音を作っていくか、個性を出していくかは機材の選択と使用法に大きく依存する事となります。
僕の場合はまずコンタクトピエゾで基本の音を作ります。作るといってもコンタクトピエゾは取り付けの時点でよく調整されている為、大掛かりなEQは滅多にしません。EQフラットなまま必要な音量まで上げて、ハウリング気味な音があればそこだけカットします。僕の Impress のEQはパラメトリックなんですが、特にコンタクトの低音側EQは、調整する振動数の幅を最小にして、ノッチ的に使用する事が多いです。これでほぼ全体のトーンに影響を与える事なくフィードバックを阻止できます。マグネット側はローを全体的にブーストしておき、音に厚みが出る程度に信号を足していきます。あとは会場ごとに(機材や部屋の作りのせいで)音が変わるので、少しだけハイを上げたりカットしたり、全体の補正的なEQするという感じでしょうか。
エフェクトは結構自由にかけてます。曲によってはガツッとかけてエフェクティブにしたり…。音作り的に遊べる部分でもあると思います。
・音の印象(Impress ぷう吉エディション)
レンジが広く原音忠実。密度が濃いです。ピッキング後の音の余韻もそのまま捕まえます。それでいて仄かな艶があります。
音に制作者の熱がこもるかのような機材です、とまで書くと褒めすぎか…。
マイクプリアンプの銘機であるNeveはよくその高域を、「決して痛い高音が出ない」とか、「シルキーな」という風に例えられるんですが、僕の Impress は原音忠実ながらごくかすかに通じるものを持っていると思います。EQ部分も極めて音楽的で、どこをどう弄っても自然でアリな音になります。
演奏が楽しくなる機材です!!
・Impress を使うようになったきっかけ
ライブの打ち上げかなんかの席で、機材の話で盛り上がりまして、「そしたら一回中本さんの思う最高の機材を作って下さいよ〜!」ってお願いしたのが最初だった気がします。
それからは細かな仕様を話し合って詰めていったり、目の前でオペアンプ(音を増幅する心臓部みたいなもの)を差し替えながら、どれが自分のギター、ピックアップ、弾き方に合うか試聴していったり、とてもエキサイティングな時間でした。
その頃はまだ Impress や Tidemark っていう名前もなく、中本さんご自身が悩みながら色々模索されてた時でした(今もかな…!?)。そんな誕生までの過程に多少なりとも立ち会う事ができて嬉しいです。Tidemark が素晴らしいメーカーになりますよう応援しております!!
0コメント