簡単に操作できるImpress CORE.S
近日発売予定のImpress CORE.Sとはなんだ?
という声を頂いておりますので出来るだけ専門的な話を抜きにして解説します。多分長文です。
Impress CORE.Sは、「フルスペックのプリアンプからヘッドアンプを外したもの」です。
プリアンプというのは、「ギターからピックアップで拾った音を、ミキサーに送るためのいい感じの信号にする機械」なわけですが、世に出回るプリアンプにはそれこそ色々な解釈に基づき、各メーカー様々な機能を搭載しています。
プリアンプからヘッドアンプを抜いたものがImpress CORE.Sで、ヘッドアンプは別売のImpressConc.があります。
これには色々と理由がありますが、主には「ヘッドアンプはピックアップに近いほうが望ましいから」分けたという理由があります。
据え置き型のラック式、ストンプ式プリアンプは、最低でも2m、場合によっては10m以上ギターからの距離があります。
ギターシールドケーブルには静電容量、つまり一種のコンデンサとして振る舞いますので、パッシブピックアップの場合、ハイ落ちが発生します。
10mだと2mの5倍ハイ落ちし、逆を言えば20cmだと2mの10倍ハイ落ちしないわけです。
また、パッシブピックアップの場合、ノイズにも弱くなります。
そこで、ギターのそばにヘッドアンプを置くことで、生き生きとした音をそのままに送ることができます。
本来、ヘッドアンプを通った段階で、いい音であれば、そのままミキサーに入れてスピーカーから出してあげればいいのですが、ほかにもほしい機能がいろいろとあります。ここからがImpress CORE.Sの出番です。
会場によって、部屋(箱)の反響、スピーカーやミキサーなど機材の持つ癖や音質、ハウリングのしやすさ、ヘッドアンプを出た段階で補正したい音質であった時。そのような時はEQが必要です。
必要なところに必要な分だけ効くこと。
これを追求したのが当店の人気商品、VividFocusでした。
この回路を踏襲、改良した、2ch5バンドのEQをImpress CORE.Sには搭載しています。
センドリターン。
一般的なミキサーには、AUXというつまみがあります。
これは「そのchの信号をどれだけセンドリターンに送るか」というつまみです。
この事で、例えばミキサーにつながっているリバーブが1つだけだったとしても、ボーカルにはリバーブをかけて、ベースにはかけない、ということができるわけです。
これと同じことが、Impress CORE.Sには出来ます。
例えば、叩く音を拾うコンタクトにはリバーブを少しかけたい。
メロディをメインに拾うマグには、リバーブをたくさんかけたい。
そしてリバーブをかけない音も混ぜたい。
それぞれのバランスは、こんな感じにしたい。
2chで、それぞれを独立して混ぜる、つまり、4つの音を4つのつまみで混ぜることができます。これは非常に便利です。
モノラルセンド、ステレオリターンです。
ブースター。
バンドやセッションなどで、自分のソロが来た時、少しボリュームを上げたい。そんなことがあります。
そのためのブーストフットスイッチがあります。
音質はまったく変わらず、音量だけを上げることができるのです。
出力。
ステレオアウトなのですが、モノラルで出したいときは片方だけ挿せばいいのです。リターンがモノラル、又はセンドリターンを使っていないときは右も左も同じ音が出ています。
フォンアウトとXLR(DI)アウトがありますが、独自の回路につき、どちらも「まったく同じ音」が出ます。
その他にも、かゆいところに手が届く機能満載ですが、あえて削っているものもあります。
エフェクト。
チューナー。(チューナーアウトはあります)
レベルメーター。
あれば便利だとも言えますが、内部にさらに回路を入れることにもなり、価格もアップします。ですので、「過不足ない機能を充実させる」という設計思想で完成したImpress CORE.S。まもなくリリースです。
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