Tutorial2のご予約を受け付けております。

只今PASネットショップにて、Tutorial2のご予約を受け付けております。


そこで今日は、Tutorial2と、それのもとになったImpress CORE.Sについての開発秘話をします。

いつもと少し違った角度からのご説明です。

Impress CORE.Sは、Tidemarkのフラッグシップモデルとして開発するということを決めたところから、この話は始まります。


今までPASは、価格との戦いでした。

それはキットからスタートしたお店の宿命でもありました。

15000円のDualPAから始まり、30000円のepas、50000円のVividFocus、75000円のepasSTAGEと、少しずつですが価格は上がり、それにつれて出来ることも増えてきました。


そこでImpress CORE.Sでは、価格を事前に設定せず開発を開始しました。

やりたいことを全部入れるためです。

もっともやりたかったのは、「長期間壊れないもの」を作ることです。

まだ発売したばかりで結果は未知数ですが。。。

壊れないために気を付けたのは、「電解コンデンサに電圧をかけないこと」です。一般的には温度とリプル電流が電解コンデンサの寿命に関わるといわれていますが、よくよく調べると電圧を印加しているだけで化成被膜を形成して容量が抜けていくのだそうで、定格内ならば問題ないとはいえ、電圧をかけない方針にしました。

一方、入力電圧のフレキシブルさも求めました。

9Vでも動く、5Vでも動く、しかも内部は両電源で動く、つまり昇圧回路が必要。

検討した結果、発振周波数1GHzのスイッチング電源にしました。全くリプルは可聴帯域に入らず、プロオーディオでも採用されている構造です。

こうしてImpress CORE.Sはフレキシブルな電源と、内部昇圧の両電源を確立し、日の目を見たわけですが、一部のお客様から電源についてわかりにくいという声が出ました。

それもそのはず、お客様から見るとこれは「エフェクターの一種」なわけです。大電流が流れているというイメージはないのです。

そこに気付き、正式版からはACアダプターを同梱しました。


こうなると「電源のフレキシブルさ」から遠ざかってしまうのです。

電圧はフレキシブルだけど電流はフレキシブルではない。

※付属品のACアダプターを使用、又は2.4Aに対応したUSBmicroBを使用すれば全く問題ありませんので誤解なきようにお願いいたします。

Impress CORE.Sの多機能高音質を実現するためには、これ以上電流を下げるわけにはいきません。


話は変わって、Tutorial2の開発の経緯です。

実はTutorial2は、今年頭には一旦完成していました。

ただ、「Tutorial」つまり、このシリーズはプリアンプを使ったことがない人に、これを使うことでプリアンプとは何ぞやということを教えるという願いを込めたものですので、価格との折り合いがつきませんでした。

ですのでいったん、発売を保留し、その間、ImpressConc.やCORE.Sが誕生しました。Impressコンセプトは、当社のプリアンプのブレイクスルーともいえるもので、音質、安定性ともに飛躍的に向上した要因となるものです。

そこでTutorial2は一から設計を見直し、以下のコンセプトに基づいて設計を開始しました。

●誰もが理解できる、明確で、かつ、効きすぎないEQ。

●蹴とばしても壊れない、強靭なダイキャストケース。

●電源電圧は5Vから15Vで、かつ、不安定で小容量のものでも動作する構造。

●両電源で回路に負担がかからず、安定した動作をするもの。

●音質はImpressクラス。しかも雑踏の中でも埋もれない音。

●価格はVividFocusと同等程度。

●2chで、ステレオ又はモノラル×2入力。

かなり条件を付けましたが、今までのノウハウをフル活用し、するすると、言葉を話すように完成することができました。

この製品は、今までのPASのお客様への感謝と、Tidemarkを祝福して迎えてくださるお客様に捧げます。

はじめてのプリアンプに。

音作りに悩んできた方に。

高価なプリアンプには手が届かない方に。

ライブハウスだけではなくて路上でも使いたい方に。

レストラン演奏などで、抜ける音を出したい方に。

一人一人のお客様の顔を思い浮かべて作った、渾身の製品です。

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